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優れたカスタマーエンゲージメントでブランドを継続させるポイント

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目次


カスタマーエンゲージメントとは

カスタマーエンゲージメントは、「顧客が企業のブランドと交わすあらゆるやり取り」と定義されます。別のいい方をすれば、ブランドがあらゆるタッチポイントにわたり顧客とつながり、ブランドへの愛着や信頼性を高め、継続的な顧客関係を構築していくことを意味します。良好な関係を築いた顧客は、より多くの商品を購入し、企業にとって大切なブランドアンバサダーとなることも少なくありません。

デジタルで常につながることができ、カスタマージャーニーが細かく管理される時代において、ブランドは、顧客との関係を構築するための選択肢を増やし、有意義な体験を提供してきました。しかし、デジタルな世界では、多数の顧客と一気に関係を築くことが簡単にできる反面、個々の消費者にとって最も有意義で特別な機会を見つけることが非常に難しくなっています。

優れたカスタマーエンゲージメントとは

今日の消費者には、製品やサービスを選択する際に、購入するブランドから購入方法にいたるまで、多くの選択肢があります。しかし、実際の取引を行う前に、個人に合わせたサービスを受けたいと考えるのが、消費者という存在です。事実、消費者の84%は、個人に合わせたサービスを受けるかそうでないかが、取引の成功にとって非常に重要だと述べています。

customer engagement

また、以下のように、その他の調査でも同様の知見が明らかになっています。

  • 消費者の79%は、自分を個人的に理解し、配慮を示すブランドのみを購入対象として検討する(ワンダーマンによる調査結果)
  • 購入体験の70%は、自分が理解されていると顧客が感じる度合いが判断基準になる(マッキンゼーによる調査結果)
  • 顧客の79%は、ブランドとのやり取りがパーソナライズされることを期待している(マルケトによる調査結果)

また、カスタマーエンゲージメント戦略をうまく実行している企業は、顧客が予算を使う割合が高く、他者への紹介件数も多く、顧客離れが少ないこともわかっています。

Customer Engagement

以上のように、優れたカスタマーエンゲージメントは収益、評判、顧客維持率をすべて高めてくれる可能性がありますが、エンゲージメントが不十分な場合は逆にコストがかさむことになりかねないため、注意が必要です。

  • 顧客の52%は、優れたモバイル体験を与えてくれない企業とは良好な関係性を築けない(ズームインフォによる調査結果)
  • 消費者の22%は、利用中のブランドで不快な体験があると他のブランドに移行する(ズームインフォによる調査結果)
  • 米国では、不十分なサービスによる顧客の乗り換えで生じる損失コストを6兆ドルと予測している(アクセンチュアによる調査結果)
  • 企業は、不十分なカスタマーサービスにより620億ドル以上を喪失する(ニュー・ボイス・メディアによる調査結果)
  • 消費者の95%は、不十分なカスタマーサービス体験について他者と共有している(アメリカン・エキスプレスによる調査結果)
  • 消費者は他者に対して、良いカスタマーサービス体験について話すよりも、悪い体験を共有する可能性が2倍高い(アメリカン・エキスプレスによる調査結果)
  • 顧客の61%は、カスタマーサービスとやり取りした際に、適切な担当部門への誘導がスムーズに行われなかった経験を持つ(アスペクツによる調査結果)

顧客が企業との関係を深めたいと考えるタイミングは?

検索プラットフォームであるズービューの調査によると、消費者はカスタマージャーニーにおいて、以下の3つの異なる段階でブランドとの関係構築を図ろうとすることがわかっています。

  1. 調査:消費者の64%は、製品やサービスについて理解するための調査段階で、企業との関わりを持ちます。
  2. 購入:消費者の74%は、購入時点でブランドとの関係を構築します。
  3. アフターサービス:消費者の51%は、購入後のアフターサービスを受けるために、企業との関係を深めます。

顧客が企業との関係を構築する際に期待することは?

企業に対する関係性において、顧客が期待するのは以下のようなことです。

  1. 信頼性:米国、英国、ドイツのオンラインショッピング利用者の72%が、気に入った小売業者やブランドに関して最も重視するのは信頼性であると答えました。
  2. 支援とサポート:消費者の86%が、ブランドにとって重要なことは、製品およびサービスに関する専門家のアドバイスやパーソナライズされたレコメンデーションの提供であると答えました。
  3. スムーズな体験:米国の買い物客の56%は、気に入った製品を見つけたり購入を判断したりするのが難しかったため、購入をあきらめた経験があります。

カスタマーエンゲージメントのベストプラクティス

優れたカスタマーエンゲージメント戦略を実行するために、ブランドが従うべきベストプラクティスをいくつかご紹介します。

  1. データの変革
    データは、マーケティングの真の基盤となる存在ですが、カスタマーエンゲージメントにおいても同様です。顧客は、ソーシャルメディア、POSシステム、カスタマーサービス、メールによる問い合わせなどによってブランドとやり取りを行っており、そのつど関連するデータが生成されています。このデータが個別に切り離された状態で保存されていると、自分の顧客がどういう人なのかをまとめて参照したり、その顧客全体に対する洞察を得ることはできません。これを避けるために、データは、1つのシステムに統合する必要があります。そうすることによって、顧客がブランドと交わしているやり取りの全体像を把握できるようになるのです。
  2. データの確度の向上と強化
    顧客に関して、可能な限り正確な洞察を得ることが重要です。そのためには、必要に応じてサードパーティーのデータソースも利用しつつ、メールや詳細な連絡先情報の誤りや不足など、足りないデータの訂正や追加を行います。また、趣味、強い購買意欲を示す購入指標、転居や子どもの誕生などの直近のライフイベント、世帯収入など、デモグラフィックデータや行動に関するデータの追加も検討してみてください。
  3. チャネル全体で一貫した関係を構築
    顧客は、ブランドとの関係構築のために存在するすべてのチャネルにおいて、統一的な体験が得られることを期待しています。顧客は、それぞれのチャネルを個別の存在としてではなく、全体が相互に接続されたものとしてとらえているからです。たとえば、私の体験をお話しすると、あるWebサイトでショッピングカートに商品を入れたままサイトを離れたところ、後から、カートに商品が入っていることを告げるメールが届きました。そこには購入を完了するためのリンクが含まれていたので、それを選択するとストアアプリがメール内で直接開いたのですが、そのアプリでは私が買い物かごに入れた商品を見ることができなかったのです。結局、内容を見るには、元々、私が使っていたブラウザーのページを開かなければなりませんでした。このようなカスタマージャーニーの中断にはがっかりしましたし、実際にこうしたことが何度もあったので、結局は、より良い体験を提供している別のWebサイトを見つけて、そこから商品を購入するようになっています。多くの選択肢を持つ消費者は、煩わしい手間を伴う凡庸なエンゲージメントよりも、便利で優れた体験にお金を使いたいのです。そうした思いに応えるには、各タッチポイントを一貫した使い勝手で統合し、ほぼリアルタイムで顧客プロファイルを更新できるようなテクノロジーを導入することが求められます。
  4. カスタマーファーストの実現
    顧客は最終的に、自分が大切にされていると感じ、自分の時間と取引が尊重されていると思える環境を望んでいます。そのためにも、組織内にカスタマーファーストの文化を醸成し、すべての従業員がそれを進んで受け入れるようにしてください。カスタマーファーストの文化には、親しみやすいカスタマーサービス、迅速なソーシャルメディア対応、カスタマージャーニーを自動化するテクノロジー、そして、顧客対応のプロセスがエンゲージメント戦略をどう支えているのか、または妨げているのかを理解することなどが含まれます。「顧客が一番困っていることは何か?」、あるいは「顧客の購入を妨げているものは何か?」など、顧客体験を向上させるための問いを発し続けることが重要です。顧客が求めているものへの理解が深まれば、適切なテクノロジーとツールを利用してプロセスを継続的に最適化し、有意義なエンゲージメントと真にすばらしい結果を生み出すことができるでしょう。

この記事は Business2Community 向けにラリサ・ベドグッドが執筆し、 NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願い致します。

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