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5万人がテレワーク・デイズに参加、富士通が本気で取り組む「テレワーク」とは

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近年、仕事と育児・介護の両立、ワーク・ライフ・バランスなどの観点から、柔軟な働き方ができるテレワーク導入に踏み切る企業が増えてきました。しかし最近では、災害時の対応や感染症対策、交通機関の混雑緩和の面からも、テレワークが急激に注目を集めています。富士通では、2015年から検討を始め、2017年4月にテレワーク勤務制度を導入。積極的に活用を推進しています。今回は、テレワーク推進部門である人事部門、総務部門の担当者にテレワークの狙いや働き方改革の社内実践から見えた課題、実践効果を聞きました。

目次


富士通がテレワークに注力する3つの背景

―― 富士通は他の企業に比べ、比較的早い段階からテレワーク導入をスタートしていますが、その狙いをお聞かせ下さい。

木口(人事部) 「テレワーク」とは、在宅勤務、外出先や移動途中での時間を有効に活用するモバイルワーク、社外に設けられたサテライトオフィスでの仕事など、時間や場所にとらわれないワークスタイル、という意味です。富士通がテレワークに注力している背景には3つの要因があります。

1つ目はデジタル化、グローバル化の推進です。お客様との共創やパートナーとの連携を進めるためには、スピード感を持った対応が求められます。時間や場所を問わずどこでもつながり、柔軟で効率的な働き方をしなくてはいけません。

2つ目はダイバーシティの推進です。育児や介護などの事情を抱えながらでも、仕事と両立しつつ働き続けられる環境づくりが求められており、実現できれば多様な人材が活躍できるようになります。

3つ目は、長時間になりがちな労働環境の改善です。これには、一人ひとりが限られた時間のなかで生産性を向上させることが必要で、そのためにテレワークをうまく活用していくことが必要です。

佐竹(人事部) テレワークを推進する本質的な狙いは、一人ひとりの人材が最大限の力を発揮できる環境を作ることにあります。そこで富士通では2015年から、働き方改革の柱の1つとしてテレワークの導入に取り組んできました。その実現のために2017年4月に導入したのが、テレワーク勤務制度です。この制度は、人事部門、総務部門、情報システム部門などが連携しながら導入したものです。

大切なのは、テレワークを必要とする人が、必要なときに、いつでも・どこでも仕事ができるようにしておくことです。テレワーク推進のため、人事制度やルールの整備、ICTやファシリティ、働き手の意識改革を「三位一体」で推進しているのです。しかし、富士通では多くの職種の社員がさまざまな部門で働いているため、働き方にはそれぞれに違いがあります。そこで、トップの強い意思のもと、各職場が主体となって、働き方改革に取り組むことが重要であると考え、それぞれのあるべき働き方の姿を職場主導で作り出そうと進めています。

図 : 三位一体で取り組むことがテレワーク推進のポイント

三位一体で取り組むことがテレワーク推進のポイント

テレワーク・デイズに参加し、見えてきた効果と課題

―― テレワーク・デイズに参加されている目的と実践して得た効果にどのようなものがありましたか?

木口(人事部) 富士通は2017年から毎年テレワーク・デイズに参加してきました。最初の2017年はテレワークを全社展開するための足がかりとして取り組みました。そこで、職場ごとにどのような働き方をしているのか、どうやって働き方改革を推進していくかを、各職場で考える機会を設けてみました。実践してみると、さまざまな知見を蓄積することができました。例えば、外回りが多い営業職はテレワークに向いていますし、時間の有効活用やビジネスのスピードアップ、ワーク・ライフ・バランスの向上などの効果がすぐに体感できました。

テレワークの適性は部門や職種の違いによって大きく異なります。それぞれの職種、部門にあったベストプラクティスを共有しながら富士通は働き方改革を推進してきました。そして、取り組みの後はアンケートを実施し、テレワーク利用者の意見をもとに改善すべき点を洗い出して、「制度・ルール」「ICT・ファシリティ」「意識改革」について、三位一体で、より良いテレワークになるように目指して整備してきました。

写真 : テレワークで生産性の向上が期待できる

テレワークで生産性の向上が期待できる

テレワーク利用者の8割が生産性向上を実感

―― 他にも、テレワークを実践し得られたメリットはありますか?

木口(人事部) テレワークのメリットは、働く本人ばかりではありませんでした。育児中の社員が子どもの急病のため急きょ帰宅ということが続くと、上司は大事な仕事を任せにくくなります。しかしテレワークを活用すれば、子どもの症状が収まってから自宅で仕事の続きができます。会社にとっても、その人に向いた仕事を安心して任せられますし、任せられる本人にとっても自信を持って仕事をやり遂げることができます。

これらの取り組みにより、半年に1度のサイクルで行っているアンケートの結果では、テレワーク利用者の8割が「生産性が上がった」「ワーク・ライフ・バランスが向上した」と実感しています。

働く場所の自由度をあげ、さらなる生産性向上へ

―― テレワークを実際に利用した方から、生産性があがったという声はうれしいですね。他にも工夫されている事はありますか?

安住(総務部) 働く場所の選択肢を増やすために、社内と社外にサテライトオフィスを用意しています。これにより、場所と時間を有効に活用しながら働ける環境を整えています。

富士通が展開しているサテライトオフィスには、社内に設けた「F3rd」、社外の施設を利用する「F3rd+」の2タイプがあり、事務所、自宅に続く第3のワークプレイスと位置づけています。

図 : 事務所、自宅に続く第3のワークプレイス

事務所、自宅に続く第3のワークプレイス

久保(総務部) 富士通の事業所内に設けたF3rdは、出張した社員向けに社内他拠点への出張や近隣居住者のテレワーク勤務スペースとして展開しています。F3rdでは、一人で集中して作業できるソロブース、電話ボックス、Web会議用ミーティングスペースのほかに、端末席やリフレッシュエリアを整えています。業務に応じて場所を使い分けることで、集中とリラックスをうまくコントロールして、効率的に働ける工夫をしています。

5万人でテレワーク・デイズに参加、連続1週間終日テレワークにも挑戦

―― テレワーク・デイズでは、毎年新たなチャレンジに取り組まれているそうですね。

木口(人事部) 2018年はテレワーク普及に向け、社内での啓蒙を中心に活動し、その結果テレワーク利用率が70%まで向上しました。2019年はさらなる活用の年と位置付け、富士通グループ全体5万人でテレワーク・デイズに参加、2つのチャレンジに取り組みました。

1つは、東京オリンピック・パラリンピック競技大会時の開催地域の混雑緩和を想定して、重点取組地区に勤務する社員が1週間連続して終日テレワークを実践すること。そしてもう1つは、富士通グループ全体でテレワーク・デイズに参加することです。職種や部門によって働き方が異なるのと同様に、会社によって求められる働き方は異なります。そのため、グループ会社とともにテレワーク・デイズに参加することで、さまざまな課題とともに、より良い連携の仕方を見つけるきっかけとなりました。

テレワーク導入に欠かせないICTツール3点セット

―― テレワークという、いつでもどこでも働ける柔軟性は、便利な反面、安全面が不安という事も聞かれます。どのような対策をされていますか?

阿部(総務部) 富士通ではテレワークや働き方改革全体のシステム構築を進めるうえで、3つのICTツールが重要だと考えています。それは、「グローバルコミュニケーション基盤」「シンクライアント端末」「仮想デスクトップ基盤」の3点セットです。

富士通では、メール、ポータルサイト、文書管理、Web会議、通話、SNS、ビデオなどの「グローバルコミュニケーション基盤」を使用し、情報共有とコミュニケーションの強化を図っています。そのうえで、高い情報セキュリティを確保しながらテレワークを実施できる薄くて軽い「シンクライアント端末」と、どの端末からでも同じ自分のPC環境が利用できる「仮想デスクトップ基盤」を活用すれば、いつでもどこでも安全に仕事ができる環境が整います。

シンクライアント端末を起動して仮想デスクトップにログインしなければ、何の情報にもアクセスできません。また、画面にプライバシーシートを取り付ければ、覗き込まれる心配もありません。テレワークはこのようなセキュリティがあってこそ実行できるものだと思います。

図 : セキュリティを担保した働き方を実現

セキュリティを担保した働き方を実現

テレワークは企業成長の大きな武器になる

―― テレワークへの期待と今後の可能性をお聞かせください。

佐竹(人事部) テレワークは手段であり、その先には、デジタル化、グローバル化の推進や、ダイバーシティの推進、長時間労働の改善など、さまざまなゴールがあります。

富士通自身においても、そしてお客様、社会においても、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進、支援していきたいと思っています。そこで非常に重要になるのはCo-Creationです。お客様、パートナーと一緒になって新しいものを創り上げていきます。その時、今よりも増して場所にとらわれない機動力のある働き方が重要になってくるでしょう。テレワークは、その実現のための大きな武器になっていきます。

育児と仕事の両立で悩む人が増えています。また、価値観の多様化が進む中、都会を離れて地方に住みたいという人も増えています。そういう人が働き続けられるようにしなくてはいけません。ただ働くのではなく、一人ひとりが活躍できることが重要です。多様な人材が、いつでも、どこでも活躍するための環境、基盤を整備していくこと。それが富士通の使命だと考えています。

図 : テレワーク、働き方改革(ワークスタイル変革)に関するお問い合わせはこちらまで

対談者

写真 : 富士通 人事部 シニアディレクター 佐竹 秀彦

富士通 人事部 シニアディレクター
佐竹 秀彦

写真 : 富士通 人事部 マネージャー 木口 将克

富士通 人事部 マネージャー
木口 将克

写真 : 富士通 総務部 マネージャー 阿部 賢司

富士通 総務部 マネージャー
阿部 賢司

写真 : 富士通 総務部 安生 充宏

富士通 総務部
安生 充宏

写真 : 富士通 総務部 久保 香奈

富士通 総務部
久保 香奈