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5G時代に向けた遠隔教育、水族館と院内学級をつなぎVRと水中ドローンで体験学習

メインビジュアル : 5G時代に向けた遠隔教育、水族館と院内学級をつなぎVRと水中ドローンで体験学習

水中ドローン・VR、映像伝送装置を使い、院内学級の子どもたちへリアルタイム体験を

文部科学省では、Society5.0の時代に求められる教育を「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策」としてまとめています。その方策中では、VR(仮想現実)など先端技術の活用が推進されています。

こうした文科省の方針を踏まえ、富士通では、2019年12月4日に関西学院大学教育学部の丹羽登教授と協力して、「5G時代に向けた遠隔教育」の実証実験を行いました。本実証では、日本財団が提供する海洋問題の学習イベント「Virtual Ocean Project」と連携し、神奈川県立横浜南養護学校の協力のもと、横浜・八景島シーパラダイス(横浜市)と横浜南養護学校をネットワークで接続。水中ドローンやVR・映像伝送装置などを活用し、リアルタイムな映像伝送(遠隔教育)環境を構築しました。

この環境を利用することで、院内学級の子どもたちがVRヘッドマウントディスプレイ(VRHMD)を使って水族館の水槽内にある水中ドローンを遠隔操作し、泳いでいる魚たちを360度マルチビューで鑑賞。学校にいながらにして、水槽の中を自由自在に泳いでいるかのような体験を得ることが可能となりました。

図 : 八景島シーパラダイスと横浜南養護学校を結んだ実証実験の概要図

八景島シーパラダイスと横浜南養護学校を結んだ実証実験の概要図

外出が困難な子どもたちに、先端テクノロジーで質の高い教育環境、学習体験を提供

今回の実証実験の目的は、病院内の学校などで外出が困難な子どもたちに、先端技術を活用して質の高い遠隔教育・学習体験を提供することでした。実験当日は、水槽の様子を高精細な4K映像でリアルタイムに伝送し、子どもたちは、病院内にある教室にいながら臨場感溢れる鮮明な映像を見て、水中ドローンを遠隔で操作。VRHMDで実際に自分が水槽の中に潜って魚を間近で見ているような感覚を体験しました。

現場に立ち会った丹羽教授は、「子どもたちが、VRHMDで水中ドローンを操作している時に口元をほころばせ、歓声をあげていました。子どもたちの笑顔を見たとき、『この授業は上手くいった』と思いました。入院中は、限られた空間内での体験しかできません。子どもたちが大きな声を出して喜んだのは、病院内から主体的に自由に水中ドローンを動かすことが出来た体験が良かったのでしょう。こうした取り組みを応用・発展していくことで、これまでとは異なる質の高い遠隔教育が可能になるでしょう」と今回の実証実験に確かな手応えを感じながら、振り返りました。

写真 : 関西学院大学 教育学部 教授 丹羽 登 氏

関西学院大学 教育学部 教授
丹羽 登 氏

写真 : 横浜南養護学校 教室内の様子

横浜南養護学校 教室内の様子

5Gの活用で、公共・医療など幅広い領域での応用が可能に

今回、VRや水中ドローン、映像伝送装置などの先端技術を活用し、臨場感ある質の高い遠隔教育の提供が可能であることを実証できました。

間もなく本格展開が開始される5G、ローカル5Gと他の先端技術も組み合わせることで、より臨場感のあるリアルタイムな体験ができる環境や新たな価値提供が可能になると考えます。

今回実証を行った遠隔での映像活用は、教育分野はもちろん、ヘルスケア・ものづくりなど幅広い分野での応用展開が期待されます。富士通では今後、5Gやローカル5Gといったインフラ整備のハード面のみならず、5Gを活用した新たなシステムやサービスの創出に積極的に取り組んでいきます。