成功を目指す企業に業務の自動化が必要な理由

メインビジュアル : 成功を目指す企業に業務の自動化が必要な理由

世界4大会計会社のひとつで総合コンサルティング企業のPwCによる新しいレポートによると、ビジネスリーダーの84%は、「成功を目指す企業にとって、2022年までに大規模な自動化技術の導入が必要になる」と答えています。ビジネスの自動化を進めることのメリットは、次のような相乗効果が生まれることです。まず、自動化を行うと多少業務に関連していたリソースが解放されます。すると、従業員が従事する仕事に時間的な余裕が生まれ、より価値の高い、ROI主導の業務に取り組めるようになるのです。

この流れについてより詳しく知るために、Digital Journal(以下DJ)は、法務分野専門のIT企業インクラウドカウンセルの共同創業者兼CTOであるレーン・リルクイスト氏にインタビューを行いました。

DJ:業務の自動化は、一般的な企業にとってどの程度重要になりつつありますか?

リルクイスト:自動化は企業のビジネスプロセスの効率化において、すでに重要な役割を果たしています。この流れに適応できない企業は、市場での競争力を徐々に失っていくでしょう。ある作業の内容が標準的な手順に従って行われ、かつ、頻繁に繰り返されているようであれば、そこには必ず自動化のチャンスがあります。この数十年の間に、マシン、コンピューター、データベースによって多くの自動化が実現してきましたが、これらのテクノロジーにはまだ大きな可能性が秘められているのです。それに加えて、今ではAIが新たなレベルの問題解決を支援できるようになったので、ビジネスの自動化がもたらす効果は、一層高まっているといえます。

DJ:自動化によってどのような効率性が実現できるのでしょうか?

リルクイスト:たいていの業務プロセスには、ドキュメント内のキーワードを見つけ出すというような、単純でありながらも時間のかかるタスクが多数含まれているものです。このようなタスクの価値は、そこに投入される人材の能力に比べれば、低いといってよいでしょう。AIテクノロジーを導入し、この種のタスクを自動化すれば、次に挙げるような二重の効果が得られます。まず、そのようなタスクの処理の効率性や一貫性が向上するうえ、人為的ミスの可能性も排除されるので、処理結果の質が高まるということが1つ。そして、それまで、そうしたタスクの処理に割り当てられていた人的資本が解放されて、従業員はプロセス内のより複雑な箇所や価値判断に集中して取り組めるようになり、一層のビジネスバリューを生み出せるわけです。

DJAIは、どのようなメリットをもたらしますか?

リルクイスト:現在のAIは、まだ「弱い」存在で、「狭い用途」向けのテクノロジーであり、この状況が今後5年間は続くと思われます。つまり、ビジネスへのAIの導入は、一連のドキュメント内でキーワードを検索したり、所定のフォームに入力したりといった、限られた特定のタスクを達成するような方向性のまま、大きな変化は見られないということです。とはいえ、現状のAIのそうした能力は、ビジネス分野の大きなニーズに合致しています。AIは、今の状態でも多数の反復的なタスクを自動化することができ、その分、スタッフがもっと意味のある業務に時間を割けるようになるからです。これはプロセスの効率化や正確さの向上につながりますし、より広い観点からいえば、価値の高いタスクに人材を割り当てられるようになり、業務コストや機会費用の低減にも貢献してくれるでしょう。

DJ:自動化とAIの投資対効果は、何を基準に評価すればよいでしょうか?

リルクイスト:投資対効果の測定は、自動化とAIが既存のプロセスにもたらし得るメリットを特定し、現在のパフォーマンスに関する主要な指標や具体的なベンチマークを設定することで行えます。ただし、部分的には、たとえばタスクの切り替えのように、あまり明確に測ることができない指標もあるかもしれません。実際の自動化やAIの導入後は、主要指標の変化に対する追跡と分析報告を積極的に行うことによって、投資対効果を評価できるようになります。

DJ:自動化とAIは失業につながるでしょうか?

リルクイスト:AIによって仕事が奪われるというよりも、そのようなテクノロジーを利用して市場での競争力を維持するために、より多くのスキルが必要になると考えられます。また、AIによって強化された業務プロセスに関しても、人間は常に意味のある役割を果たしていくことでしょう。というのも、AIには創造的なアイデアを提供する能力が欠けているためです。もちろん、AIによって新たな種類の仕事が生み出されることも十分予想されます。

DJ:業務の自動化によるDXの特性を考えると、どのような雇用機会が新たに生まれると思われますか?

リルクイスト:すでに新たな法務サービスの領域では、AIやマシンラーニングを利用して弁護士の業務を支援する、法律関係専門のIT企業が台頭しています。また、法律事務所が独自のエンジニアリング部門や製品チームを立ち上げることも考えられるでしょう。こうしたテクノロジーの最新トレンドを受けて、データアナリストの雇用もますます増えていくはずです。そして、それらのデータアナリストには、法律やビジネスに関するデータセットを扱って、法律業務の改善に役立つ実践的な洞察を提供する能力が求められるでしょう。

このように、AIと自動化のテクノロジーは発展途上ながら、すでに多くのビジネスの現場がその恩恵を受けられる状態にあります。だからこそ、数多くのビジネスリーダーが、その必要性を強く感じているのです。

この記事はDigital Journal向けに執筆され、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願い致します。

 

※本記事の文中のリンクは英語ページに遷移します。