経営幹部が知っておくべきDXの基礎知識

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通販会社が巨大なIT企業へと脱皮するような「Amazon時代」に突入した現代、テクノロジーへの投資が競争で優位に立つための武器だった時期は過ぎ、今や生き残るために必須のビジネス戦略となりました。その結果、ビジネス界では、データサイロ、すなわち事業部や部門ごとの情報の囲い込み構造が崩れ去ろうとしています。今やCIOは、新しいソフトウェアの導入が、いかに自社が販売するツナ缶やナイキシューズの追加購入につながるのかを考えるよう求められており、CFOCMOのような旧来の役職の幹部も、担当部門の向こう5年間のデジタル戦略を立案できなくてはならないのです。

これらの課題に対処するには、経営幹部全員がテクノロジーに精通する必要があります。そうしなければ、社内に不和や抵抗、混乱が生じ、改革が遅々として進まないまま、競争に乗り遅れてしまうことでしょう。そこで、Digital Journal(以下DJ)では、デジタルテクノロジーのコンサルティング企業SPRCTOを務めるマット・ミード氏にインタビューを行い、業界を問わず、あらゆる企業に「テクノロジーに精通した経営幹部」が必要な理由について詳しく伺いました。

DJ:デジタルトランスフォーメーション(DX)は、企業にとってどれほど重要なものですか?

ミード:極めて重要といえます。それは、どの業界にとっても、新しいテクノロジーを利用してビジネス価値を向上させる大きなチャンスがあるためです。そうした新しいテクノロジーの価値については業界ごとに異なる点もあり、一概にはいえません。しかし、はっきりとした効果の例としては、顧客維持率の向上や、収益源の創出・拡大、効率や利益率の上昇、従業員満足度の向上などが挙げられます。

DJ:あらゆる業種の企業に同じことがいえるのでしょうか?

ミード:ほぼすべての業界にDXのチャンスがありますが、特に小売や金融サービスなどの分野では、新しい可能性を切り拓くキープレイヤー的な企業が存在しているため、業界内で破壊的変化が起こっています。その結果、競合企業も競争力を保つために、自らの意識を高め、最先端のテクノロジーを利用せざるを得なくなっているのです。

DJ:では、DXの妨げとなっている主な障害は何ですか?

ミード:DXとはビジネスの根本的な物事のやり方を変えるということであり、究極的には、業界の破壊的変化につながりうる存在です。そして、DXの主な障害としては、変化に対する抵抗が挙げられます。多くの場合、そうした抵抗は短期的な業績を重視する組織の姿勢に根差すものです。もちろん、DXの推進中に利益が上がらないというわけではありませんが、長期と短期の目標がしばしば相反することも確かでしょう。したがって、DXの取り組みを成功させるうえで第一の基盤となるのは、CEOの決断です。CEOが、まず取締役会の意識を改革に向けさせ、彼らからサポートを引き出すことに全力を注ぐべきといえます。

DJ:デジタルテクノロジーの導入について、取締役会レベルでは誰がリーダーシップをとるべきなのでしょうか?

ミード:DX推進のリーダーシップは、やはりCEO自らとることが望ましく、最先端のテクノロジーの入念な調査など、自社の広範な目標を設定することが求められます。

DXを成功させるために、経営幹部の意識を1週間で変えることは難しいことかもしれません。しかし、Amazon時代において自社のビジネスを存続させるためには、そのくらいのスピード感を持って改革を進める覚悟が必要とされているのです。

この記事はDigital Journal向けに執筆され、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願い致します。

 

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