AIイニシアティブを計画するなら今~AIはもはや「未来のビジョン」ではない~

メインビジュアル : AIイニシアティブを計画するなら今~AIはもはや「未来のビジョン」ではない~

コミュニケーション分野において、AIはもはや「未来のビジョン」ではなく、目の前の現実となっています。従来のプロセスを向上させ、顧客とのコミュニケーションの全面的な改善を図るために、その能力の活かし方を考えるべきときが来ているのです。

AIとマシンラーニングは、少し前まで業界の最新トレンド、つまり組織内やカンファレンスにおける流行りの話題となっていました。しかし、今はもう、デジタルイニシアティブを促進し、顧客体験を高めるために、AIを利用したプロセスやシステムの具体的な使い方を検討すべき段階に入ったといえます。

そこで、AIやマシンラーニングを利用して顧客とのデジタルコミュニケーションの変革やプロセスの最適化を行ううえで、重点的に取り組むべき4つの領域を、以下にまとめてみました。

1.データへの対処

CCMことカスタマーコミュニケーションマネジメントや、デジタルコミュニケーションの分野では、データが常に中心的な役割を果たしてきました。ところが、本当の意味でデータを最大限活用する過程で、人間が介入したり、サイロ化に対処したりといった工程が、少なからず必要になってきています。しかし、このような場当たり的な対応では、テクノロジーが成長を続ける中で、対策が間に合わなくなってしまうでしょう。

データは、AIが適切に機能するためにも、また、最大限の顧客体験を提供するためにも欠かせないものです。データなくして、デジタル上のやりとりを伴う円滑な顧客体験は成り立ちません。

その意味で、データ戦略の必要性はいやが上にも高まっていますが、それを推進するうえで、データに付随するラベルの標準化、統一された単一データベースのみからの入出力、顧客情報を包括的かつ統合的に扱うシングルカスタマービューへの移行など、さまざまな準備が必要であることも念頭に置いてください。

2. 音声技術との融合

アレクサやSiri、グーグルアシスタントなどの登場によって、音声ベースのAI技術は爆発的な成長を遂げました。とはいえ今のところ、それらの対応デバイスの用途は、簡単な計算や音楽の再生、ニュースの確認などが中心です。

しかし、こうした音声技術が日常生活に深く浸透するにつれ、顧客とのコミュニケーション手段にも音声技術を融合させることの重要性がますます高まってきています。デジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組む以上、その各段階で音声技術を取り入れることを怠ってしまっては、せっかくの努力が台無しといってよいでしょう。

また、音声技術との融合に関しては、自社が顧客向けに発行するドキュメントにも目を向け、どのようにすれば、それらを音声による顧客体験の中に組み込めるかを考えてみてください。

Voice Assistance For Billing

たとえば、消費者が請求書の支払額を音声アシスタントに尋ねられるようにし、加えて支払方法も案内されるようなやり方も考えられます。このような融合はけっして未来の話ではありません。今すぐ実践可能なサービスであり、ご存じのとおり、既に一部では実用化されているわけです。

3.コンテンツとドキュメントの制作

AIはコンテンツの構成や制作を自動化したり、さまざまなシナリオを試したうえで最も効果的なコンテンツを提供したりする機会を開きます。

マーケッターを対象にAI利用に関する教育を行っているマーケティングAIインスティチュートの最近のレポートによると、この分野におけるAIのユースケースとして圧倒的なトップ項目として挙げられるのが「コンテンツマーケティング」です。

しかし、すべてのコンテンツが顧客へのマーケティングのためだけに存在するとは限りません。他の目的を持った様々なドキュメントも、データとコンテンツで構成されており、マーケティング分野で使われているテクノロジーはドキュメント制作の分野でも応用できますし、むしろ、応用すべきなのです。これに限らず、デジタルコミュニケーションとは異なる分野で、いかにテクノロジーが応用されているかということにも目を向けてみることをお勧めします。特に、ユーザー体験の向上を目的として、そのテクノロジーをどのようにドキュメント制作に応用できるかについても、注意深く考えてみるとよいでしょう。

4. ハイパーパーソナライゼーション

長年にわたり、業界では顧客との一対一のコミュニケーションを深める方法についての議論が重ねられてきました。しかし、AIが実用化されるまで、本当の意味でそれが現実味を帯びることはなかったのです。ところが今、データとAIベースの意思決定エンジンの融合によるハイパーパーソナライゼーションの時代が到来したことで、個別のデータに基づいて各顧客の好みに合う選択肢を広げたり、企業が起こすべきアクションを提示できるようになっています。

パーソナライゼーションから一段と深い「ハイパーパーソナライゼーション」を行い、セグメンテーションからさらに細かい「マイクロセグメンテーション」へと移行することは、ロイヤルティの高い顧客を創出するにとどまらず、的確な個別対応によって、はるかに収益性の高い顧客を獲得するというチャンスを生み出すのです。

IT専門の調査会社であるIDCは最新のホワイトペーパーにおいて、「AIは組織のDXの推進要因となる、極めて重要なテクノロジー」だとし、「2019年末までに実施されるすべてのDXイニシアティブのうち、40%AI関連のものとなるだろう。つまり、今こそがそのようなAIプロジェクトの始めるに相応しいタイミングである」と述べています。

DXを進めるうえで重要なのは、それによって顧客とのコミュニケーションも深め、企業の製品やサービスを消費者にとってより意味のあるものにしていくということです。そうでなれば、DXの真の目的は達成されません。

以上のようなシナリオは、かつて想像の中のビジョンに過ぎませんでした。しかし、今やそれは現実のものとなり、AIやマシンラーニングを利用したツールによって実現可能な施策となっているのです。

この記事は元々、デジタルコミュニケーションに関する専門企業であるStriataのブログに掲載されたものです。

この記事はBusiness2Community向けにミア・パパニコラオが執筆し、NewsCred パブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願い致します。

※本記事の文中のリンクは英語ページに推移します。