銀行のDX成功の鍵を握る4つの要素

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銀行業務におけるテクノロジー導入に関する調査を行うデジタル・バンキング・レポートによれば、金融業界にデジタル化の第2波が押し寄せていることが明らかとなりました。ただし、さまざまな部門にテクノロジーが採り入れられつつある反面、その進捗には、必要とされるテクノロジーを見極めて導入を始めた最初の波と比べて遅さが目立ちます。これは、DXことデジタルトランスフォーメーションを妨げている要因に、銀行の企業文化が関係しているためです。そして、この問題を解く鍵は、サイロ化している既存の組織の体質改善に取り組む部門横断的なプロジェクトチームを編成することにあります。

顧客体験を変えるデジタルテクノロジー:金融業界では、AIや自動化関連のテクノロジーの応用がすでに始まっています。また、次のステップには、データの収集や評価を支援する手段として、クラウド、アナリティクス、そしておそらくブロックチェーンの利用拡大が含まれてくる可能性が高いでしょう。加えて銀行は、顧客体験を向上させるテクノロジーとしてIoTとARの2分野に注目しています。

こうした動きを正しく把握しておくことは、とても重要といえるでしょう。なぜなら、調査対象となったほぼすべての銀行が「採用するデジタルテクノロジーの種類を広げている」と答えたように、それらのテクノロジーをすでに業務に採り入れ、その利用の拡大に向かっているからです。逆にいえば、これまでデジタルテクノロジーの完全な大規模展開がなされていなかったために、その反動として、今、このような流れが生まれているものと考えられます。

DXを成功に導くための4つの柱:銀行がデジタル戦略を進めるにあたって、企業文化的な要因と決断力に欠けるリーダーシップが障害となっているものの、その壁を乗り越えるいくつかの方策があります。たとえば、金融業界でDXを成功させるために、銀行や信用組合は4つの重点領域に注力すべきだと提案するのは、世界的な企業コンサルティング会社のボストン・コンサルティング・グループです。

その4つの柱とは、

1)カスタマージャーニーの見直し:銀行は、アマゾンのビジネス手法を参考にすることが可能。

2)データの持つパワーの活用:銀行や信用組合が消費者を最もよく理解するための方法として、また、ビジネスチャンスを見極め、コストを低減するために、データアナリティクスの有効性に着目するべき。

3)営業モデルの再定義:人間同士がやりとりする営業手法と、消費者向けのデジタルなセルフサービス機能との、適切なバランスの見極めが必要。

4)真にデジタル化された組織の構築:デジタル処理が新たなビジネス規範と見なされるようにする必要があり、銀行はそれに適した人材を採用し、業務の俊敏性を高める手段を見つけ、積極的にリスクをとって実行できる企業文化を築くことが求められる。

というものです。

一部の銀行は、すでにこのようなDXを成功させてきました。その一例として、調査会社フォレスターのアナリストはスペインの銀行であるBBVAを挙げ、そのデジタルモバイルプラットフォームを紹介しています。可能な限り快適でシームレスなユーザー体験を実現しつつ、必要とされるセキュリティも確保している同銀行の事例は、DXに取り組む他の金融機関にとっても大いに参考になることでしょう。

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