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インスタグラムがeコマース事業を強化、小売業者はブロックチェーンで対抗すべし

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先日、写真と動画を手軽に共有するためのプラットフォームを提供しているインスタグラムが、eコマース事業を大幅に強化することが大きく報道されました。この報道は、一般消費者の間におけるオンラインショッピングの浸透を裏付けただけでなく、他の小売業者が、高まり続ける消費者需要に応えようとするうえで、さらなる取り組みが必要になることも浮き彫りにしました。

具体的には、インスタグラムが今回発表した新たな購入の仕組みを利用すると、ユーザーはアプリ上で直接製品を買ったり、注文を管理したりできるようになります。つまり、現在、世界で10億人以上のユーザーを抱える同プラットフォームは、先端的なデジタルの小売システムとの一体化を進めていくのです。

こうした動きは、小売業界において今も劇的な変化を遂げつつあるトレンドを見据えたものといえるでしょう。そして、その根底には、消費者がオンラインで即決して物品を購入し、自宅に配達される利便性や、居ながらにして簡単に返品できる便利さを享受する傾向が、ますます高まっているという事実があります。

その一方で、ユーザーがインスタグラムのアプリでスワイプ操作をして商品を購入したあとで、その商品が工場から自宅の玄関までどのようにして配送されるのかを考えることはめったにありません。あるとしても、注文した商品が届かないときぐらいでしょうか。しかし、そのサプライチェーンこそが、これからのオンライン小売ビジネスの主戦場となるのです。

米国勢調査局の調査結果によると、ここ20年間の米国におけるオンライン小売ビジネスは、1998年の500万ドル規模から2016年の38,900万ドル規模へと拡大し、その勢いが衰える気配はありません。ところが、このように需要が急増しているにもかかわらず、小売業者はそれに応じて出荷方法やサプライチェーンのインフラストラクチャを更新することを怠ってきました。

信じがたいことに、最近、インスタグラム上の口コミで人気が広がったことをきっかけとして、自社商品のオンラインでの売り込みに力を入れるようになった小売業者の多くが、いまだ社内の物流システムにペンと紙を使っていたりします。その理由は単純で、サプライヤーは、消費者動向や技術の進歩に合わせてシステムの近代化を図るよりも、慣れ親しんだ方法に固執する傾向があるためです。

この結果、特にホリデーシーズン中の出荷処理などに混乱が生じ、購入したはずの商品が行方不明になるという、消費者には悲惨な状況が生じています。たとえば、米郵便公社の報告によると、2014年にジョージア州アトランタにある同公社の回収センターに転送された不達郵便物の数は、約8,800万件に上りました。この数千万件の荷物のうち、無事に顧客の手元に届いたのはわずか3%程度に過ぎず、残りは廃棄されたり、寄付やオークションに出されたといいます。

これらの不適切な管理サイクルを見るにつけ、最ももどかしく感じるのは、企業が配送の成功率を上げるために利用できる現実的なソリューションがすでに存在しており、それを導入すればトラブルを避けられるという点です。そのソリューションとはブロックチェーン技術であり、小売業者がこれを出荷プロセスに採り入れることで、サプライチェーン全体を完全に統合化でき、効率的なシステムを構築することが可能となります。さらに、この革新的技術がもたらす透明性と荷物の追跡性は、出荷プロセスに対する信頼を回復したり強化するうえでも、大いに貢献するはずです。

実のところ、ブロックチェーンはビットコインなどの暗号通貨と関連づけられて語られることが多いため、ほとんどの人がこの技術を十分に理解しているとはいえず、出荷や物流にも応用できるということを知らずにいます。実際のブロックチェーン技術は、輸送管理にも最適な技術なのです。

ブロックチェーンを利用すると、企業だけでなく消費者も出荷プロセスのあらゆる段階、つまり、工場から最終的な顧客の玄関先にいたるすべての通過点で、商品を追跡できるようになります。また、ブロックチェーンによってあらゆる処理のプロセスが厳密に記録され、オープンソースネットワーク経由で共有可能となるため、サプライチェーンシステム内での責任の所在も明確化されるのです。その結果、オペレーターは最も効率的な輸送ルートを活用でき、予定どおりに商品を配送できる恩恵を受けられます。この他にも、追跡システムが強化されるために盗難が減り、荷物の円滑な配送によって遅延による無駄な待ち時間がなくなるといった、ユーザーにとってのメリットも大きいといえるでしょう。

このようなブロックチェーンの利点を考えれば、出荷担当者にとって今こそが、先手を打ってこの革新的技術を自社のサプライチェーンに組み込む、またとないチャンスです。すでに、アップルやウォルマート、アマゾンなどの企業も、ブロックチェーンが自社のプロセスと顧客体験にもたらす価値を理解し、こぞってその応用の可能性を模索しています。インスタグラムがオンラインで商取引を行う新たな手段の採用を進めているように、他の小売企業も、出荷プロセスの中でこの革新的なソリューションを積極的に活用すべきなのです。

インスタグラムをはじめとする若い企業がeコマース分野への参入をさらに推し進めるならば、既存の小売業者も、顧客に対して商品を最も速く確実に配送する方法を見つけなければなりません。また、自社の出荷や物流に対する顧客の信頼を回復、あるいは維持するうえでも、最も画期的で信頼できるソリューションへの投資を行う必要があります。インスタグラムのようなテクノロジー指向のオンラインサービスがショッピングのあり方を変えているのは、誰もが知るところです。そして、その成功を手をこまねいて見ることを避けたければ、出荷プロセスに変化をもたらすブロックチェーン技術の導入をはじめとして、今すぐに自社ビジネスの改革を始めることが重要といえます。

 

この記事はBlockchain Tech News向けに執筆された記事で、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願い致します。