AIによる顧客行動予測、CX業界のテクノロジーはどこまできてる?

顧客体験におけるAIとマシンラーニングの位置付け

市場では今、マシンラーニングがもたらす可能性やAIなどの予測ソリューションに大きな注目が集まっています。そして、こういった期待を抱かせる新技術の提供をうたう企業が数多く存在しているのに対し、実際にその言葉通りのソリューションを提供できるケースはまれです。

真の予測は、マウスをクリックするだけで得られるものではありません。すでに技術がその段階にまで進歩していれば良いのですが、現時点で人間の行動を完全に予測するには、複数の方法論を組みわせることが必要です。この観点から予測ソフトウェアの能力をより正確に示すために、顧客体験の向上を目指すCX業界の現在の技術状況において、AIやマシンラーニングが何を意味するのかを定義し、概説してみることにしましょう。

AIによる予測とは

CX実務者向けのAIとは、高度な分析とマシンラーニングによるキュレーションに基づいて深い洞察を生み出す存在といえます。マシンラーニングは、人間の行動に潜むパターンを個々の顧客にまで掘り下げて特定し、究極的には主要な市場セグメントにおける将来の消費行動までも判断することが可能です。ただし、これは人的要素と技術的要素の組み合わせによって達成されます。その理由は、AIが依然として進化途中の機能であり、ビジネス成果に影響する将来的な顧客の行動を判断するためには、人間と機械の両方の知能が必要となるからです。

予測のレベル

AIや、それによる予測がカバーする分野は、自動運転車から顧客の将来的な意思決定の判断まで多岐にわたります。そのため、CXベンダーに期待すべき項目の中から、優先度の高いものを以下に挙げてみました。

  1. 感情分析/意図分析の活用CX実務者が現在の環境で競争を続けていくためには、構造化されていない顧客の反応を収集して、そこから深い洞察を引き出す強力なソリューションが必要です。このようなソリューションは、顧客が何らかの体験をした後の感情や、発せられたコメントの裏にある意図を特定できなくてはなりません。その意図こそが顧客の将来的な行動の前兆であり、それに対して企業が何をすべきかを判断するきっかけにもなるものだからです。
  2. 顧客層のパターン分析実務者には、構造化されているか否かを問わず反応をすべて集約し、顧客行動に潜むパターンを特定するソリューションが必要です。こうしたソリューションは、企業のどのような施策が実際のビジネス成果につながっているのかを明らかにしてくれます。
  3. 予測モデリングによる将来的な顧客行動の特定企業にとっての究極の目標は、予測モデルを使って、CXデータ履歴の中からビジネス成果に影響する要因を特定することです。これを実現できれば、カスタマージャーニーにおいて、どのポイントが将来行動の誘発要因となる可能性が高いのかを突き止められます。その結果、特定の体験をした結果として、最終的な顧客の行動を予測することが可能となり、企業はそれに対する対応策を事前に用意しておくことができるのです。

このように、AIによる顧客行動の予測は発展途上のところもありますが、上記のようなソリューションを提供できるCXベンダーの協力を得ることでビジネスを進化させることが可能となります。そのためにも、この分野の情報収集を欠かさず、自社の顧客層に適合するAI予測の手法を確立することが重要なのです。

この記事の初出は、マリッツCX社のオンラインメディアであるCXカフェに掲載されたました。

 

この記事はBusiness2Community向けにミッシェル・ターナーが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願い致します。