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【速報・前編】5G、AI、ブロックチェーンなどで、トラステッドな未来を実現!「富士通フォーラム2019」イベントレポート

2019年5月、東京・千代田区の東京国際フォーラムで「富士通フォーラム2019」を開催しています。今年のテーマは「Human Centric Innovation : Driving a Trusted Future」。現在の複雑化した社会において、重要な意味を持つようになってきたのが「信頼(Trust)」です。富士通は、信頼を実現するためにテクノロジーを活用し、トラステッドな未来を目指しています。富士通フォーラムでは、 AI、5G、ブロックチェーンなどの最先端テクノロジーをはじめ、業種・業態を超えたお客様との共創事例を、デモを交えてご紹介します。

今回は展示の見どころを2回に分けてお伝えします。前編では信頼を実現する富士通の最先端テクノロジーを中心にご紹介します。

富士通が描く「5G」時代の社会

5Gを活用したユースケースと実現するテクノロジー

まもなく到来する「5G時代」。大容量・低遅延・同時多接続の通信が実現すると、人々の暮らしはどのように変わるのでしょうか。

富士通が描く5G時代のコンセプトを「5G for NEW REAL」として説明しています。

また、「自動運転技術」「パーソナライズされたモノづくり」「待つ必要がなくなる病院の待合室」「スポーツがもっと日常になる新しい観戦スタイル」の4つを5G活用のユースケースとして提示しています。

合わせて、自社専用の5G環境を構築できる「ローカル5G」や、次世代モビリティを支える「分散ICT技術」、次世代コンテンツ流通を支える「リッチコンテンツクラウド」などを紹介。富士通の技術が実現する5Gの新たな世界を垣間見ることができます。

富士通が描く5G時代のコンセプト「5G for NEW REAL」

進化を続けるAIテクノロジー

「組合せ最適化問題」を高速に解く新アーキテクチャ「デジタルアニーラ」

デジタルアニーラは、量子コンピュータに着想を得たデジタル回路で、現在の汎用コンピュータでは解くことが難しい「組合せ最適化問題」を高速で解く新アーキテクチャです。

デジタルアニーラを活用して、物流拠点から各郵便局に荷物を配送する時の配送車の台数や配送コストの最適化に取り組んだ日本郵便様の事例を展示。

一方、ヘルスケア分野への応用として、心臓に疾患のある人にペースメーカーを応用した治療を実施する時の電極の配置、薬の種類、治療にかかる費用など、複雑な組合せ最適化の例も紹介しています。

デジタルアニーラサーバ(2U)の実物大モックアップモデル

AIが出した答えの根拠は?「説明可能なAI」

富士通の「説明可能なAI」への取り組みには、グラフ構造のデータを高精度に学習する新技術「ディープテンソル」と、正解が少ないデータでも高精度に学習するAIの新技術「Wide Learning」があります。

Wide Learningは、例えば「顧客が商品を購入するかしないか」をAIに予測させる際、性別や既婚・未婚、賃貸か持ち家かなどの条件の組み合わせパターンをいくつも作り、AIに解析させます。これにより、顧客データがそれほど多くない企業でも、どの条件だと購入する確率が高くなるかがが分かります。また、顧客が「購入しなかった理由」を予測することも可能になります。

「Wide Learning」によりAIが導き出した回答とその理由を確認

ポスト「京」コンピュータの開発

世界一の計算速度を誇ったスーパーコンピュータ「京」。富士通では、世界最高水準のスーパーコンピュータを理化学研究所様と共同で開発しています。その「京」の後継機の開発も着実に進み、いよいよ設計を終えて製造に入ります。

ポスト「京」の特徴は、計算能力が高いこと。最大で「京」の100倍の アプリケーション実効性能を目指しています。さらに、ポスト「京」の開発を通じて培った技術を生かして、商用スーパーコンピュータの製品化に取り組み、2019年度下期にグローバルに販売を開始する予定です。

ポスト「京」の心臓部であるCPUとCPUメモリユニット、ラックを初公開

DLUにより進化する ディープラーニング基盤

FUJITSU Human Centric AI Zinrai(ジンライ)を支える最先端のディープラーニング専用のプロセッサー「DLU」とサーバを展示しています。DLUの特徴は、ディープラーニングに必要な機能に絞って実装することで制御の効率化と省電力化を実現していることです。

また、ディープラーニングに最適化した富士通独自の「Deep Learning Integer」により、精度を維持したまま高速な計算処理が可能です。さらに、スーパーコンピュータの開発で培ったインターコネクト技術による大規模並列処理も実現しています。他社のディープラーニング用途のチップと比較して、電力性能比で10倍を目指します。

DLUとサーバ(モックアップモデル)

業種の垣根を越えた情報利活用をトラステッドに実現

個人データの利活用でエコシステムを実現

個人情報は活用が難しく、企業の中に眠っているのが実情です。企業間で流通させ、社会の中で活用していくことができれば、それにより新たなサービスや価値が生まれる可能性があります。

富士通は、個人情報にフォーカスした「情報銀行」の実用化に取り組んでいます。ここでは、個人が自分自身の個人情報を簡単に管理できるポータルサイト、個人情報を収集・管理・流通させるためのプラットフォームや、情報銀行を活用したOne to Oneマーケティングの実証実験の事例なども紹介。情報銀行により、個人情報を利活用できるようになれば、様々なサービス提供事業者が、よりパーソナライズされたマーケティング、スコアリング、マッチングなどのサービスを提供できるようになります。

「異業種データ連携」で始まる新ビジネス

企業や団体などの組織が保有するデータを独自のブロックチェーン応用技術により、安心・安全に共有し、新しいサービスやソリューションを生み出していく取り組みを紹介しています。

具体的には、企業や団体が保有するデータを「データジャケット」という「データの概要」を示す形に加工して、ポータルサイトで共有。ポータルサイトでは、様々な企業や団体から提供されたデータジャケットの親和性を示したり、データをやり取りしたりする機能を提供します。「未知のデータに出会い、概要を確認し、必要に応じて取得するまでの一連の流れ」をサポートしています。

富士通では、こうした取り組みをすでに三菱地所様をはじめとする4社で開始。現在、参加企業を12社に拡大して異業種間でのデータ利活用に取り組んでいます。また、2019年7月から富士通が運営する異業種間データ利活用のオープンコンソーシアム「Data Ledger」への参加企業の募集を開始しています。

人に寄り添う未来共創のアプローチ

多くの企業が異業種やパートナー企業との共創に取り組んでいます。共創には「ブランドの確立」「新規事業の創出」「人材育成」などの取り組みがあります。

富士通が様々な企業と取り組んできた共創事例の紹介や、富士通のデザイン共創の活動、「FUJITSU Digital Business College」によるリーダー育成、東京・浜松町にある共創ワークショップ空間「富士通デジタル・トランスフォーメーション・センター(DTC)」の取り組みを紹介しています。

デジタルツールを活用し30分間のミニワークショップを体験

リアルとデジタルを最適化し、CXを最大化する「デジタルマーケティング」

Web広告の費用対効果を簡単に可視化

富士通のCMS「Sitecore」とAIを活用して、Webサイトの自動パーソナライズ化を実現するソリューションを紹介しています。例えば旅行代理店などでは、自社サイトの来訪者のアクセスログをAIで解析して、最適な旅行商品や旅行情報などサイトに表示するコンテンツを自動でパーソナライズ化。これによりサイト管理者のサイト運営や更新の負担が大幅に軽減されます。

パーソナライズして展開したWeb広告やコンバージョン率など費用対効果を簡単に可視化できる「DOMOダッシュボード」

VRを活用した近未来のネットショッピング

仮想空間に店舗を作り出して、「そこで買い物をする」というのではなく、様々な体験を提供する仮想空間コンテンツとeコマースを連携し、「仮想空間内での体験」から購買につなげていくという新しいネットショップのコンセプトを提案します。

例えば、仮想空間でニューヨークのセントラルパークを見渡せる部屋に滞在し、「素敵な場所、旅行でゆっくり来てみたいな」と思ったら、そのまま旅行チケットを購入する体験ができます。

仮想空間の中でネットショッピングを体験

会話をそのまま検索!コンタクトセンターAI

コンタクトセンターのオペレーター向けに、質問者とオペレーターとの会話をリアルタイムで音声認識してテキスト化します。オペレーターが質問内容などで詳細を調べたいと思ったら、その会話を選んでクリックするとFAQ検索が実施される仕組みです。

FAQは、質問の内容から推薦度の高いものをAIが順番に表示します。このシステムにより、新人でもAIの力を借りることで、ベテランオペレーターと同等のカスタマーサービスを提供できるようになります。

また、すでに実証実験でこのシステムを導入した金融機関での「質問がリアルタイムにテキスト化されるので、聞き返す頻度が減った」といった具体的な効果についても説明しています。

質問や回答の音声をリアルタイムにテキスト化し、AIがFAQをリコメンド

人・データ・システムの「信頼」を確保する「セキュリティ」

手のひら静脈認証実現する業務効率化とサービス向上

あらゆるモノやデータがつながり、AIやIoTなどのデジタル技術を駆使することで、新しい価値の創造が期待されるデジタル社会。人々が快適に安心して暮らせる社会の実現において、セキュリティを確保することは非常に重要です。入退室用のセキュリティゲートに手のひら静脈のデータを登録しておけば、セキュアな入退室が可能になるほか、様々なアプリケーションにログインできるようになります。

また、手のひら静脈認証と顔認証を融合したオンライン認証ソリューションも紹介しています。手のひら静脈認証では最大で約1万人から1人を判別することが可能ですが、顔認証を組み合わせることで100万人から1人を正確に判別することができます。利用者の母数が桁違いに多くなることで、例えば、JRA様でのキャッシュレス投票、韓国の国内線での搭乗手続き、岐阜大垣銀行様のATMなど、実利用のシーンが拡大しています。

生体認証と顔認証を融合させた認証システム

工場のIoT活用を支援するネットワークセキュリティ

製造現場でのIoT化が進展する中、設備を管理する端末のセキュリティが課題になっています。生産システムとの接続を考えると、例えば「最新のOSにアップデートできない」「セキュリティパッチを当てられない」といったこともあり、それが原因でマルウェアに感染してしまうといったリスクも想定されます。

そこで、工場ネットワークとインターネットが繋がる出入口にマルウェア検知機器を設置し、不正通信をキャッチSDNコントローラーでマルウェアに感染した端末を隔離し、工場ネットワークの安全性を保つソリューションを紹介しています。工場内のハードウェアに特別なセキュリティソフトをインストールする必要もなく、ネットワーク上で強固なセキュリティを実現しているのが特徴です。

セキュアな工場IoTを実現するネットワーク構成

データを集め・繋ぎ・活用する次世代モビリティ

「FUJITSU Future Mobility Accelerator」のステージでは、近未来のモビリティ社会を実現するための最先端のテクノロジーやソリューションを紹介しています。

次世代モビリティ社会を支えるリアルタイム処理

富士通は、2019年5月14日に米国の大手自動車メーカー・フォードの系列会社であるAutonomic社と、モビリティサービスプラットフォーム提供に向けて協業することを発表しました。

富士通が保有するモビリティデジタルツインの技術をAutonomic社のプラットフォームに乗せ、自動車分野におけるデジタル技術や実績とAutonomic社のクラウドサービスであるTMC(Transportation Mobility Cloud)と組み合わせます。それによって、モビリティデジタルツインで再現された情報をリアルタイムに処理。TMC上で走行している車とその周囲の情報をリアルタイムに表示します。シェアリングサービスや電気自動車、自動運転など、新たなモビリティサービスを促進するプラットフォームを提供します。

走行中の車と周囲の情報が画面上にリアルタイムで表示

富士通のモビリティデジタルツインが実現する未来

富士通が提唱する「モビリティデジタルツイン」。デジタルツインとは、走るセンサーである車の走行情報や周囲の情報など、車から集めたビッグデータを活用し、実世界で刻々と変化し続ける出来事をデジタル世界上にリアルタイムに再現する技術です。過去との比較・分析、未来の予測に活用することで、新たなサービスを生み出すことが期待できます。

富士通では、現在、1000万台規模の車から収集した情報でデジタルツインを同時再現する取り組みを進めています。

AI活用で実践する新しい「働き方改革」

自分の「働き方」をAIで可視化

一人ひとりに合った働き方をいかにして実現するか。富士通のAI「Zinrai」を活用して、個人のオフィスでの働き方を解析し、可視化するソリューションを紹介。メールソフトや業務アプリケーションの使用時間などの情報を収集・解析し、「資料作成の時間が多い」「個人での仕事が多い」などといった傾向を分析します。「作業」「対象」「テーマ」の観点でデータを分析することで、個人のオフィスワークにおける主要業務(コア業務)と付帯的業務(非コア業務)の比率を可視化。生産性向上に向けた気づきを提示します。

AIが「作業」「対象」「テーマ」の観点でデータを分析

会議録作成って手間? AIでらくらく支援

会議の発言録作成にかかる時間を最大50%短縮し、業務の効率化を支援するソリューションの紹介です。会議での発言者一人ひとりにマイクを設定しなくても、汎用マイクで録音した音声データから発言者をAIが判別して、会議録を作成。自動でテキスト化された後、専用エディターで編集することで、短時間で正確な会議録を作成できます。

複数話者の発言もAIが判別し、正確に会議録を作成

手書き文字をスキャンするだけでデジタル化

オフィスでやり取りされる「手書き文字」や「特定帳票」「汎用帳票」。様々な文書を読み込みテキストデータ化し、業務システムに入力する作業を効率化するソリューションです。特定帳票や汎用帳票などに対応する複数のOCRエンジンを採用し、さらにAIを活用することで手書き文字も高精度に認識します。

紙文書をスキャンするだけという使いやすさ、さらには、各種デバイスからのスキャンやドキュメントファイリングサービスなどとの連携で、ドキュメントの活用が広がり業務が進化する様子を紹介しています。

スキャンすると手書きの文字も正確に読み取り可能

高精度のAI翻訳と要約で海外とのコミュニケーションを活発に

英語、中国語、日本語で書かれた文書やファイルを、AIを活用して手軽に高精度に翻訳。さらに、その翻訳の精度の高さを確認できるほか、翻訳した日本語文書を「要約」する機能も新たに加わりました。

要約では、原文を「見出し」での利用を想定した14字、サイネージなどでの活用を想定した80字、概略要約の150字などに指定できます。AIが学習を重ねていくことで、原文にない表現を含んだ要約も可能です。

AI翻訳による精度の高さを確認できます

展示のポイントをグラレコで紹介

ICTでさらに進化するスポーツ

3Dセンシング/ AIにより体操競技の採点を支援

富士通独自の技術である、選手の動きを3Dで捉えるレーザーセンサー技術とAIの組み合わせによる体操競技の採点支援システムを紹介しています。これは、3Dレーザーセンサーで選手の身体の動きを捉え、ソフトウェアで選手の骨格を判別し、体操の技のデータベースとマッチングして、技の判定と審査を支援します。

体操競技をマルチアングルで確認できるデモをご紹介。例えば、選手の空中姿勢における膝関節の曲がり具合を正面や真上、横など、様々な角度から確認して、リアルタイムに精度を判定できる仕組みを見ることができます。2019年にドイツで開催される体操国際大会での導入に向け、3Dセンシング技術はさらに進化を続けます。

ダイナミックな動きの確認もできるようになった採点支援システム


インターネットTVでライブ配信!

また、今年は富士通フォーラムの魅力をインターネットTV「FUJITSU ch.」で会場の様子を多彩なゲストをお招きしてご紹介するライブ配信を行います。
インターネットTVは、専用アプリ「FUJITSU イベント」よりご覧いただけます。


後編では、富士通が目指すトラステッドな未来を業種別に一挙にお伝えします。