RPAとは?RPAと専用ソフト、自社に最適な自動化はどっち?

今、AIの応用分野の1つである「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」が、注目を集めています。この技術は、手作業で行われているプロセスを自動化して従業員の時間を節約し、業務コストを削減できる可能性があると期待されているのです。これは、「クラウドコンピューティングの最適化」という現在のトレンドにも沿った動きといえるでしょう。なぜなら、多くの人の頭をいっぱいにしている共通の課題が、時間とコストの節約にあるためです。そこで本稿では、これらの点について現在のトレンドが御社の役に立つかどうか見てみようと思います。

RPAとは?

RPAことロボティック・プロセス・オートメーションとは、これまで手作業で行ってきた日常的な仕事を肩代わりできるソフトウェアロボットを作成して、業務プロセスを自動化することを意味します。RPAによって、情報を自動的に生成、処理、伝達、利用しつつ、さまざまな繰り返し作業を処理する機能をアプリケーション内に盛り込むことができるようになるのです。たとえば、基本的な顧客サポート業務を過去の回答例の検索によって実現するRPAボットや、請求書の発行や経費管理、払い戻し処理などのためにシステム間でデータをコピーするRPAボットなどをプログラミングでき、こちらのビデオでは、こうした自動化の例が紹介されています。

また、RPAツールは、将来的に発生する処理の変更について学習させることも可能です。そして、周囲のソフトウェア環境に影響を与えずに導入できたり、既存のシステムを破壊することなくインフラストラクチャに統合可能である点が、多くのユーザから高く評価されています。

RPAの活用事例

アメリカでは小売り大手のウォルマートやウォルグリーン、通信会社のAT&Tといった企業がRPAの導入を進めてきました。たとえば、ウォルマートのクレイ・ジョンソンCIOは、従業員から寄せられる質問への回答をはじめ、監査資料から役立つ情報を取得するなど、多くの作業の自動化のために社内でRPAボットを利用していると述べています。また、アメリカンエキスプレス・グローバルビジネストラベルのデイビット・トンプソンCIOは、RPAの実装を進めて、航空券のキャンセルや払い戻しのプロセスを自動化するとのことです。さらに同氏は、予約変更の際の候補提案や、社内における特定の経費管理業務の自動化促進にRPAを利用することも予定しています。

クラウドコンピューティングとIT分野に目を向けると、RPAの素晴らしい応用例として、ソフトウェアに関するテストの自動化が挙げられます。複数のアプリケーションや単調な作業が伴うテストであれば、時間のかかる作業をスタッフに代わってRPAが行えるでしょう。

加えて、開発者が時間をかけて更新を行う価値がなくなった、従来型の一体式基幹システムプロセスの部分的な自動化のためにRPAを利用することも可能です。それと並行して、より新しく高度な分散型のマイクロサービスシステムの導入を進めれば、後者が稼働するまでの間も自動化の恩恵に与れることになります。

RPAはコスト管理の自動化に最適な手段か?

実は最近の研究によれば、RPAを導入したからといって、あらゆる自動化を実現できるわけではないことがわかってきました。その研究では、RPAを高いレベルへと発展させることができた組織はわずか3%に留まるとしています。また、ガートナーは昨年、AI分野に関する過剰評価の独自ガイドの中で、RPAツールを「過度な期待のピーク」にあると位置付けました。すなわち、RPAに対する注目度の高さは、その可能性が正当に評価されてのことというよりも、一時の熱狂にすぎないという見方です。

それでは、結局のところ、RPAの導入によって時間とコストは節約できるのでしょうか? 意思決定をほとんど必要としない繰り返し作業のために社員が多くの時間を割いている企業であれば、答えは「イエス」。節約は可能です。同様に、システム開発の担当者がスクリプトの作成などの自動化できるタスクに時間をかけているようであれば、RPAによってそこから解放し、よりビジネス価値を生み出せる業務に集中できるようにすることが重要でしょう。

一方で、自動化のプロセスが複雑で長期にわたるような場合には、専用のソフトウェアを利用するほうが適しているといえます。特に、自社の自動化のニーズを満たすソリューションが市販されているなら、RPAよりも簡単にメリットが得られるでしょう。市販のソリューションは、前もってボットのプログラミングに時間をかける必要がなく、また、多くのRPAボットとは違ってプロセスへの頻繁な変更も行わずに済むため、長い目で見た場合、より良いソリューションになると考えられます。

突き詰めれば、自社の業務やシステム開発のプロセスを分析し、市場にあるソリューションを調査した上で、RPAと専用ソフトウェアのどちらが適しているかを見極めることが大切なのです。

この記事は元々Park My Cloudに掲載されたものです。

 

この記事はBusiness2Community向けにジェイ・チャペルが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願い致します。