AIを利用した顧客サポートで顧客体験を向上

顧客の行動は常に進化し、購入パターンも変化しています。企業はそれに合わせて顧客との関わり方を常に見直し、顧客サポートのあり方を刷新する必要があるものの、それはなかなか大変な作業です。しかし、このような顧客エンゲージメントのための枠組みは、テクノロジーが持つ変革の力によって徐々に変わりつつあります。調査会社のガートナーとネットワーク技術の専門企業であるジュニパーによる調査レポートは、「2020年までに、企業と顧客の間で交わされるあらゆる種類のやりとりの85%で、AIを搭載したチャットボットが利用されるようになるだろう」と予測しました。

実のところ、顧客体験の世界におけるAI利用は、目新しいものではありません。また、AIの潜在能力を有効に活かして、顧客とのやりとりだけでなくサポート担当者の体験も向上させ、さらには具体的かつ定量化できるようなビジネス上の利益を得ている組織は、それほど多くないのです。

しかし重要なのは、思い切ってAIを利用し始めた組織では、それらの利点がはっきりと確認されているという点でしょう。ここでは、そうした企業がAIとチャットボットに投資することで得ている効果をご紹介します。自社のサポート部門にこれらのテクノロジーを取り入れるうえで、説得力のある根拠となるはずです。

AIが担当者を支援顧客サービスの新たなスーパーヒーロー

まず、AIベースのチャットボットは、人間の担当者による顧客サポートを「強化する」ものであって「置き換える」ものではないという点を理解しておくことが重要です。AIが人間の担当者を支援することで、両者の得意なタスクから相乗効果が生まれます。具体的には、人間の担当者が複雑な意思決定を担当し、チャットボットが基本的な問い合わせや繰り返される質問に対応すれば、顧客サポートの効率化につながるでしょう。

また予測分析を採り入れたAIであれば、状況に合った適切なデータを呼び出して担当者をサポートし、過去にどのようなやりとりがどの程度行われたかに基づいて次に起こすべきアクションを提案することも可能となり、顧客とのコンタクトの初期段階から質の高い問題解決へと導くことができます。その結果、企業にとっては上位スタッフへの対応要請を抑えられるうえ、担当者のトレーニングに必要なリソースも減らせるといったメリットが得られるわけです。

先制型・事前対処型の顧客サポートによって顧客を獲得

顧客データに関連する周辺情報は、企業から見れば有益な贈り物です。担当者はAIの支援を受けて、顧客のプロファイル、過去のやりとり、取引の内容、嗜好などについて、さまざまなソースから得た大量のデータを把握できるようになり、それまでのパターンから行動を予測して、最適なオファーやコンテンツを提案することが可能となります。また、顧客が望まないできごとによって不満を抱く事態を防いで問題を未然に解決するために、事前に警告が表示されるようにすることさえできるのです。こうした先制型・事前対処型の顧客サポートのメリットは明確であり、離脱率の低下から、購買周期の短縮、ブランドイメージの向上まで多岐にわたります。

パーソナライゼーションの力を活用

上記の延長線上にあって優れたメリットをもたらすのが、顧客の関連情報を利用してサポートを一段と向上させ、パーソナライズされた顧客体験を提供する能力です。多くの企業がそれこそ位置情報から検索履歴まで、膨大なデータを顧客から収集しており、そのデータを活かすことで、より訴求力のある商品説明、機能、オファーを生み出して、極めて満足度の高いひとときを顧客に提供できるようになります。

瞬時に的確な解決策を提示

優れた顧客サポートの必須条件として常に上位に挙げられるのが、「問い合わせに対し迅速に解決策を示し、情報を即座に提供できること」です。複数のタスクを同時にこなし、自動応答を瞬時に返すことのできるAIなら、顧客の待ち時間を大幅に減らせます。また、AIは一連の対応策を提案して、顧客を適切なリソースに導くことが可能です。その結果、顧客が問い合わせに費やす時間が大きく短縮されると同時に、今後のサポートの指針も的確に示されることになります。その意味で、パーソナライズされたチャットボットによる顧客とのリアルタイムのやりとりは、新たな収益機会を得るための出発点として期待できるのです。

結論

大手コンサルティング会社のPwCのレポートによると、「AIがビジネス上の利点をもたらす」と考えているグローバル企業のトップリーダーの割合は、72%にも上ります。企業におけるAI利用に関する理論と実践は、まだ完璧ではありませんが、早期に導入した企業は時代を先取りして、この技術の発展と共に成長し、顧客体験を着実に向上させていくことができるでしょう。

この記事は元々Freshdesk Blogsに掲載されたものです。

 

この記事はBusiness2Community向けにサミタ・スレシュが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願い致します。