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利用シーンに応じて室温を自動で変更。居住者の好みに合わせて成長する「AIエアコン」

身近なところで広がるAI活用

私たちの暮らしの身近なところで、AI(人工知能)の活用が進んでいます。例えば、キッチンのテーブルに置いた「スマートスピーカー」に話しかけると、料理のレシピを教えてくれたり、ネット通販で食材を注文してくれたりするシーンをテレビなどで見たことのある人も多いでしょう。今やAIは、こうした情報機器だけでなく、家電製品にも搭載されるようになりました。その1つが、富士通グループが開発したAIエアコン「ノクリア」Xシリーズです。

これは、富士通ゼネラルが長きにわたって蓄積したエアコン開発に関するノウハウと、富士通研究所が30年以上研究してきたAI「FUJITSU Human Centric AI Zinrai」(Zinrai)に関する技術を融合した製品です。

エアコンにAIが搭載されると、どのようなことができるようになるのでしょうか。
これまでも、部屋の環境に合わせて最適な温度に自動的に調整するといった機能を備えたエアコンはありました。ただし、そうしたエアコンは「多くの人が、一般的に快適と感じられる温度」に合わせることはできても、その部屋が「木造なのか鉄筋なのか」「部屋の広さ」といった建物負荷の違いや、使う人の温度の好みに応じて、室温を最適に調整することはできませんでした。

今回、富士通ゼネラルが開発したAIエアコンは、AIが「この部屋の建物性能」「この部屋の利用者の好みの温度は何度か」といったことをエアコン毎に学習し、利用者の求める快適さを予測して温度を調整する機能を備えています。

その部屋にいる人の好みに合わせて室温を自動調整

部屋の暖まりやすさや冷えやすさは、木造や鉄筋といった構造的なものに加えて、その部屋に差し込む陽射しの強弱などによっても異なります。AIエアコンでは、普段の運転状況から、各家庭の部屋で日常的に使われている設定温度と環境情報を継続的に学習します。具体的には「ちょっと暑い」「ちょっと寒い」など、利用者が温度を変えた操作とその時の温度、湿度や時刻を収集データとして蓄積し、各家庭に適切な制御を予測するための学習モデルを生成します。こうした収集データの蓄積および学習モデルの生成は、富士通の AI である「Zinrai」が担当します。

一方、エアコンに内蔵されているマイコンがZinraiから配信された学習モデルと室内の温度や湿度、時刻などの最新の環境情報を参照し、利用者の操作を予測し設定温度を自動で変更・調整します。こうして部屋にいる利用者が気づかないうちに「快適な空間」を提供します。

学習モデルの生成はZinraiで、予測するのはエアコンに内蔵しているマイコンでというように、役割を分担することにより、富士通ゼネラルのAIエアコンは高精度かつ高レスポンスな最適制御を提供しているのです。

サービスの提供範囲

エアコンを使うたびにAIが成長する

AIエアコンは、天気予報情報を連携しており、翌朝の冷え込みが厳しい時や、熱帯夜になりそうな時に予約運転をスマートフォンに通知する機能も備えています。また、タイマーでの予約運転を実行すると、AI で学習した部屋の作り、広さに合わせて最適な運転開始時刻を予測し、指定したタイマー時間に設定温度状態になるように制御します。AIで「電気の無駄使いを抑えながら」かつ「各家庭に合った快適さ」を提供できるようになっているのです。

さらに、運転中の各種データを収集することで、家庭ごとに異なるさまざまな生活パターンを学習し、その学習モデルに応じて、より快適な室内環境を創り出します。インターネットを通じて、AI機能のバージョンアップなどのアップデートが実施されるので、AIエアコン自体も成長していきます。こうした機能により、快適さだけではなく、使用環境や使用状況に応じた省エネも実現します。

富士通のAIであるZinraiは、様々なアプリケーションやサービスと連携できる機能を備えています。各々の暮らしの中で利用するシステムや製品にも、今後ますますAI 技術の導入が進んでいくと考えられます。

多くの人たちが日常的に使う生活機器とZinraiが連携したのは、今回のAIエアコンが初めての事例です。今後は、家電製品や生活機器とZinraiの連携がさらに加速し、スマートハウスの中心に「AI家電」がある暮らしがやってくるでしょう。